近年、
TKAの増加に伴い、
TKAにかかる医療費を抑制することは重要な目標となり。
また、在院日数を短縮させることも医療機関において大きな課題となっています。
TKA患者の入院期間は、
TKAにかかる医療費の多くを占めるため、
安全に入院期間を短縮することは、
整形外科医・医療機関・患者それぞれにメリットがあります。
入院期間を短縮させる方法として、
リハビリもその中の一つと言われています。
この入院期間を減少させるために、
術後当日からPTが介入し
術後翌日のリハビリがより有効に実施できるという報告もあります。
そこで、
今回は、
術後当日に理学療法士がリハビリを開始することで入院期間が短くなる?
という文献の報告です。
方法です、
術後当日から理学療法士がリハビリをする群を当日群、
術後翌日から理学療法士がリハビリをする群を翌日群の2群に分けました。
当日群は、午前に手術し、午後に理学療法士と歩行訓練を行います。
翌日群は、午前に手術し、午後に看護師とベッドで端座位をとります。理学療法士は手術翌日から介入します。
手術翌日のリハビリのメニューは、当日群・翌日群共に同じです。
それぞれの群の人数は、
当日群が183名、翌日群が195名でした。
測定内容は、
①入院期間、
②病院で過ごした夜間の日数
を調査し、
退院後3日以内に
③入院に対する全体的な満足度
④PTに対する満足度
⑤退院時における退院のための自身の準備
⑥手術当日0の痛み
⑦手術翌日の痛み
以上をアンケートにて回答してもらいました。
それぞれの群の人数は、
当日群が183名、翌日群が195名でした。
では、結果です。
調査した2項目とアンケートの5項目、
①入院期間
②病院で過ごした夜間の日数
③ 入院に対する全体的な満足度
④PTに対する満足度
⑤退院時における退院のための自身の準備
⑥手術当日0の痛み
⑦手術翌日の痛み
以上の項目において有意差を認めませんでした。
これを読まれている方は、
「当然の結果」・「まさかの結果」どちらだったでしょうか。
手術当日から理学療法士が介入し、
リハビリを開始すれば早く良くなりそうな気はしますが、
(個人的には1週間はベッド上でダラダラしたいです笑)
やはり超急性期は「活動」するより「安静」がよいのでしょうか。
しかし、
今回は海外の報告ですので、在院日数(在院時間)は約35時間でした(短い!)。
そのため日本の医療環境からすると異なる結果となるかもしれません。
結果として術後当日と翌日の在院時間は変わらなかったのですが、
著者は、術後当日から介入すると、患者が満足し、翌日に退院をする傾向が強かったようです
早期に理学療法士が介入することは、精神面に対して効果はあるのかもしれません。
本日は
以上です。