どうも、
TKA Labです。
人工膝関節置換術(TKA)後の患者さんの
満足度は高いと言われていますが、
それでも、
10%〜34%の方が3ヶ月〜5年間の間に
慢性的な痛みを訴えると言われています。
別の報告では、
術後6ヶ月においても、
約20%が痛みに悩まされていると言われています。
このように、
術後に疼痛に悩む方に対するリハビリは、
入院中から引き続き行われているのでしょうか。
そこで、
今回は、
TKA後の外来リハの利用のお話です。
まず、
外来リハの利用率ですが、
少ないところでは、
退院後3ヶ月において16.7%、
多いところで、
術後6週で84.5%でした。
これは、
各国の政策や入院から退院、退院後の治療システムにもよります。
日本のような回復期リハビリ病院がある国では、
そちらでリハビリを行うため、
外来リハの利用率は少ない状況です。
一方、
TKA後に自宅退院が80%を超える国では、
外来リハを受けられる方の割合が多くなっています。
確かに、
日本では、
TKA後の外来リハをあまりみませんよね。
次に、
外来リハを受けられる場合の予測因子を見てみましょう。
外来リハの予測因子は、
ズバリ!
「性別」です。
男性より女性の方が外来リハをよく受けています。
(退院後6か月において女性:50.1%、 男性:45.6%が利用)
(退院後12か月において女性:80.4%、男性:77.7%が利用)
一方、
年齢の影響はというと、
年齢が上がるにつれて、
外来リハを受けられる方は少なくなていきます。
と、
いうことで、
年齢が若くて、
女性の方が退院間近になったら、
いつも以上に、
外来リハについて準備をしておきましょう。
次は、
ちょっと面白いので、
THAと比較しみましょう。
THAと比較して、
TKAはどのくらい外来リハを行なっているかというと、
退院後6か月においてTKA vs THAは、
48.2% vs 35.3%と、
TKAの患者さんの方が外来リハを受ける割合が高くなっています。
退院後12か月では、
79.0%対53.0%
と圧倒的にTKAの方が外来リハを受けています。
では、
外来リハを受ける方の因子は、
TKAは特にありません。
THAの場合、
性別(女性)、生活の質(EQ-5D)が関係します。
満足度が高いといっても
100%ではありません。
急性期、回復期を退院された後も、
もう少しリハビリが必要な患者さんがいる場合は、
医師と相談して、
クリニック等を紹介しましょう。
本日は以上です。