人工膝関節置換術後の高強度トレーニングの効果

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おはようございます。

TKA Labです。

 

 

人工膝関節置換術(TKA)後のリハビリの運動強度はどの程度がよいのでしょうか。

 

高強度と低強度を比較した文献を

以前TKA Labセミナーでお伝えしました。

 

今回は、高強度のリハを行なった結果についてです。

 

 

 

対象は、

50歳以上のTKA後患者(術後12ヶ月)です。

165名を漸増負荷運動を実施(漸増群)、

40名をスタンダードな理学療法を実施(スタンダード群)、

88名を健常者群としました。

 

 

リハビリプログラムは、

漸増負荷運動群は、

週2-3回・合計12回(各々の最大下努力で調整した10回×3セット)、

 

スタンダード群は、

23回の自転車エルゴメーターと非荷重での下肢のエクササイズを行いました。

 

調査項目は、

KOS-ADL(患者主導型膝機能評価)、

大腿四頭筋力、

パフォーマンステストです。

 

 

 

では、結果です。

 

漸増負荷運動群は、

スタンダード群より

・膝関節屈曲可動域

・大腿四頭筋筋力

・階段昇降時間がより有意に改善しました。

 

ただ、

健常群の

・膝関節屈曲可動域

・大腿四頭筋力

・階段昇降時間には達しませんでした。

 

 

今回の文献は、

TKA後のリハビリを積極的に行う派の流れにのった研究でした。

スタンダードなリハでは、

患者が達成感を得ることができないと考察していました。

「トレーンングを実施した」ことに対する達成感より、

「健常者の膝により近づいた膝を獲得する」ことで

患者さんに達成感を得て欲しいなと個人的には思います。

 

また、

TKA手術で健常者と同じような膝を獲得できないと述べていました。

確かに骨と人工関節では材質も形状も違うため完全に

元どおりの膝を獲得することは困難です。

 

ただ、

筋力が健常者に達しなかったことは、

関節因性筋抑制(Arthrogenic muscle inhibition: AMI)の要因の可能性も捨てきれないため、

この漸増負荷運動+AMIへのアプローチを実施したみるともしかして。。。

 

本日は以上です。

 

 

※関節因性筋抑制(Arthrogenic muscle inhibition: AMI)についてはこちら

 

 

合わせて読んでおきたい記事:  人工膝関節置換術後患者のBMIが歩行速度と関節可動域に及ぼす影響は?
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